税金滞納と借金が膨らんで任意売却したＴ様（福岡県福岡市）
福岡市にお住いのT様は、お父様が事業をされていて10年ほど前から負債を抱えていました。
その後、父親が病気でお亡くなりになり、高齢の母親名義で、税金の滞納が延滞税を含め約500万円にまで膨れ上がっている状況でした。
T様自身も住宅ローンの残債約900万円と投資の失敗などでキャッシングの借金が200万円ほどあり、状況を改善したいとの思いでご相談いただきました。
お母様は、税金滞納を何とか返済するため年金支給から10万円～20万円を税金の支払いに充てている状況でした。
しかし、延滞税の年利が大きいため、なかなか思ったように元本が減っていかないため、家を売却することで負債を清算して再出発したいと考え、当社にご相談いただきました。
当社のサポート内容と結果
税金の滞納は、給与差し押さえの可能性があること、延滞税の金利が非常に高いため最優先で返済していかなくては状況が改善されないこと、仮に債務整理をしたとしても滞納した税金の支払いだけは残ってしまうことをご説明させていただきました。
そのうえで、自宅を任意売却する方針を決定しました。
販売開始価格は、税金の滞納額と住宅ローンの残債を含めた金額に諸費用を含めた金額を合計すると実勢価格に近いため、完済価格にて売り出すことになりました。
販売を開始して1ヶ月程で、数組内覧を希望される方がいらっしゃいました。その中から、購入希望者も無事見付かり、売買契約にいたりました。
その結果、自宅を任意売却することで住宅ローンと税金をすべて完済することができました。
その他の借金については、福岡市内の弁護士をご紹介させていただき、債務整理をすることで負担を軽減しました。
住宅ローンと税金の滞納をすべて解消し、キャッシングなどの借入も返済を軽減することで、これまでの返済負担を大幅に軽減することができました。
感想
年収が600万円ほどあり、何とか税金の滞納額も含めて返済できるとタカを括っていました。
しかし、税金の遅延損害金が想像を超える速さで膨らんでいくことに気付いた時には、現状では手の打ちようがない状態になっていました。
色々と不運もあり、気持ちの整理がつかず自宅の売却に踏み切れないでいましたが、一度リセットしなければ、立て直しが効かないことになりそうでしたので、不動産の売却を決心しました。
税金の滞納を返済できたことにより、精神的にもすごく楽になり、人生の立て直しが効く目途がつきそうです。
解説
税金の滞納は、一番避けるべきことです。なぜなら、延滞税が高金利であることです。今回のケースもそうですが、元本以上に延滞税が膨らんでしまっていることがよくあります。
例えば、元本が200万円で、遅延損害金が300万円で総額500万円といった具合です。税金の滞納に関しては、返済以外に方法は無く、自己破産をしても無くなりません。
場合によっては、給与の差押えをされるケースもございます。給与差押えは、通常は手取りの4分の1が最大金額となります。給与差押えが原因で、家計が回らなくなり、カードローンに手を出すなどの悪循環に入ってしまうケースも珍しくありません。
ですから、税金は特に滞納すべきではないのです。
